温泉 基礎知識

温泉 基礎知識/PH

温泉の基礎知識を簡単に書いていこう

まずはPH[ペーハー]から

PHは4.4などのように値で表され、その値が0に近いほど酸性、反対に値が大きいほどアルカリの湯ということになる

酸性の湯は、PH1.0~3.0

ぴりぴりと刺激のある湯

全国的にも群馬の草津温泉や秋田の玉川温泉など本格湯治場の湯に多く、温泉通に人気の泉質

殺菌作用、皮膚の引き締め作用があるため皮膚のリフレッシュなどにいい

あまり立て続けに酸性の湯に入りすぎると肌が荒れることもあるので肌が敏感な人は注意が必要

弱酸性の湯は、PH3.0~6.0

最近の注目湯である

肌に近い液性で、塩化物性やメタケイ酸の多い湯は保湿効果も期待でき、別名「天然の化粧水」とも呼ばれる

中性の湯は、PH6.0~7.5

万人向きのソフトな湯。老若男女みんなが楽しめる湯

弱アルカリ性の湯は、PH7.5~8.5

別府八湯ではこのPHあたりの温泉が一番多い

アルカリ性の湯は、PH8.5~

つるつる感覚

「美肌の湯」とも呼ばれることが多く、皮脂と反応して石鹸のような膜を作り、肌が軟化する効果が期待できる

女性に人気の泉質である

温泉 基礎知識/成分総計

温泉の分析表にある成分総計(成分総量)は、簡単にいうとその温泉の濃さの値

濃い湯か、クリアな湯かを示し、成分たっぷりの湯は重厚な入浴感で、温泉本来の醍醐味が味わえる

逆に成分の少ない湯は、サラリとした感覚で個性に乏しいと思われがちだが、硫黄泉やメタケイ酸では色付きの湯も見られ、隠れた名湯も少なくない

ちなみに別府八湯の中でいうと、

一番成分総計が少ない湯は、鉄輪温泉にある「鉄輪むし湯」の湯で成分総計約0.1g

逆に一番成分総計が多い温泉らしい湯は、亀川温泉にある「別府湾ロイヤルホテル」の湯で成分総計12.09g

まあ正確には亀川温泉ではないけどエリア的に亀川温泉が一番近いので亀川温泉としておきましょう

PHと成分総計、この2つを見ればその温泉の大体の個性が分かる

温泉 基礎知識/泉質

泉質とはいわば温泉の成分のこと。温泉法によってその成分は全11種類に大別されている

別府にはそのうち10種が存在する

しかし別府のように、数百メートル離れたところからでも全く異なった泉質の温泉が湧き出る地は他にない

例えば単に分類が単純泉だといっても、きっちり単純泉の湯というわけではない

値の多数決で分類されるため、塩化物泉でもあるが値がわずかに単純泉のほうが高いだけでも単純泉という分類になる

だから同じ泉質表示でも湯の感触が違うものがあるなど、奥深さは無限である

泉質を一つ一つ見ていこう

単純温泉(単純泉)

別名「万人が気持ちのいい湯」

温泉初心者にも敏感肌にもやさしい。まんべんなく薄く様々な成分を含む、刺激の少ない温泉

塩化物泉(食塩泉)

別名「あたたまりの湯」

しっとりぽかぽか、あたたまる湯

塩分を含むため少ししょっぱい

保湿効果が高いため、血液循環が良くなり湯冷めしにくい

炭酸水素塩泉(重曹泉)

別名「美人の湯」

入ればしっとりつるつる、出ればすべすべの湯

皮脂を乳化し、皮膚を軟化する

湯上がり爽快の「冷えの湯」とも呼ばれる

炭酸水素塩泉(重炭酸土類泉)

別名「成分付着の湯」

温泉成分が浴槽や床に付着し、情緒を出す湯

ミネラルたっぷりで、飲めば鎮静効果も

温泉通にファンが多い泉質

硫黄泉

別名「皮膚病の湯」

これぞ温泉とも言うべき、硫黄の香り

皮脂を溶かしてさっぱりお肌になれる

ニキビや花粉症にも効果が期待できるほか、禁煙治療に使う国もある

硫酸塩泉

別名「傷の湯」

湯に浸かれば傷を治し、鎮静効果がある

飲めば便秘薬の湯

見た目は無色透明で控えめな個性だが、名湯も少なくない

緑礬泉(含鉄泉、含銅-鉄泉、含アルミニウム泉)

別名「殺菌の湯」

湯治効果はばつぐん

全身殺菌でお肌もびっくりしてリフレッシュする

貧血予防に良い湯で、引き締め効果もある

二酸化炭素泉

別名「血行の湯」

炭酸ガスが毛細血管から取り込まれ、血行が良くなる

放射能泉

唯一の別府八湯にない泉質

放射能というと人体に悪影響だと思われがちだが、微量の放射能であればむしろ人体には良い影響を与えることが実証されている

その他

・酸性泉
・含鉄泉(鉄泉)

別府八湯

8つの個性豊かな温泉郷を誇る別府の温泉

その総湧出量は1日あたり5万トンと全国1位

別府八湯を簡単に紹介しよう

堀田温泉[ほりたおんせん]

別府ICの近くで、交通の便が良い

豊富な湯量に恵まれており、多くの貸切湯を備えた施設もある

観海寺温泉[かんかいじおんせん]

鎌倉時代から多くの人が湯治に訪れた温泉郷

別府八湯の中で最も見晴らしが良く、眺望温泉の名湯「いちのいで会館」や「杉乃井ホテル」などがある

別府温泉

JR別府駅を中心とする繁華街に位置する温泉郷

別府温泉の代表格「竹瓦温泉」のほか、昭和天皇も入浴した歴史ある名湯「不老泉」など数多くの共同浴場がある

浜脇温泉[はまわきおんせん]

浜から温泉が湧き出る様子から「浜わき」の地名が生まれた

別府温泉発祥の地と伝えられている

明礬温泉[みょうばんおんせん]

藁葺き[わらぶき]の「湯の花小屋」が立ち並び、独特の硫黄の香りに包まれる。湯治効果ばつぐんの湯が楽しめる

鉄輪温泉[かんなわおんせん]

いたるところから立ち上る湯けむりが温泉地の情緒を醸し出す、別府の象徴的温泉郷

柴石温泉[しばせきおんせん]

渓流沿いの歴史ある湯

亀川温泉[かめがわおんせん]

地域の人に愛される共同湯が多い

海に近い静かな温泉郷で、目前に広がる「海浜砂湯」が有名


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