夏の甲子園 2016

『第98回全国高等学校野球選手権大会』
・今年も、全試合を録画し、後追いで全試合観ますよ! 随時更新するのでよろしくです!

地方大会も終盤/今年の注目校をピックアップ

Dete:2016年7月30日
――
今地方大会が行われていて、続々と甲子園出場校が決定している。残すは大阪大会と神奈川大会のみとなった。ここで、「夏の甲子園 2016」開幕前に優勝候補とも言うべき注目校をピックアップしてみる

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【注目校】
(1) 秀岳館(熊本)
総合力の高さ。特に打線。間違いなく優勝候補でしょう。実力がずば抜けてます
(2) 大阪大会の優勝校
まだ未定だが順当に考えれば履正社。履正社は寺島、山口といった今大会注目のピッチャーを擁す。打線も長打力があり強豪と呼ぶにふさわしい
(3) 前橋育英(群馬)
3年ぶりに夏の甲子園に帰ってきた前橋育英。決勝戦で健大高崎に競り勝っての出場は大きい。甲子園でもその粘り強い野球で勝ち進んでほしい
(4) 常葉菊川(静岡)
強打でありながら投手力も高い。非常に総合力の高いチーム。地方大会見ても、失点少なく得点多くで危なげない勝ち上がりで否が応でも注目校とせざるをえない
(5) 智辯学園(奈良)
今年春の選抜優勝校で、春夏連覇がかかる。地方大会はエース村上を擁しても失点が多く相当苦戦したが、甲子園では果たしてどうか
(6) 東邦(愛知)
今大会最注目投手、東邦のエース藤嶋。なんといってもこの藤嶋の力投と雄叫びがまた今年の甲子園も沸かせてくれるでしょう
(7) 神奈川大会の優勝校
まだ未定だが、順当に考えれば横浜。横浜は今大会注目の好投手 藤平と石川を擁し、また打線も厚みがありレベルの高いチーム。甲子園でも十分注目の存在でしょう。ただ神奈川大会 決勝戦は去年の夏の甲子園優勝校の東海大相模を破って勝ち上がってきた慶応、あなどれない

大阪大会の優勝校と神奈川大会の優勝校は、どの高校が勝ち上がってきたとしても例年通り注目すべき

抽選会/組み合わせカード決定

Dete:2016年8月4日
――
今日、8/4に本大会の抽選会が行われ、甲子園出場校全49校の組み合わせが決まった。「第98回全国高等学校野球選手権大会」は8/7に開幕する

組み合わせ – バーチャル高校野球(朝日新聞デジタル)

今年の夏の甲子園はリオデジャネイロオリンピックと大会期間がほぼ被っているので、録画容量に若干の不安はある。ただリオオリンピックは夏の甲子園とは違い、飛ばし飛ばしで観るつもりなので、あくまで夏の甲子園を全試合観て楽しむことが私の最優先事項である。今回は夏の甲子園を録画後追いで観るのもなるべくリアルタイムに遅れ遅れにならないように追走していく姿勢で頑張ろうと思っている

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開幕前/注目校をピックアップ

前回すでに、甲子園開幕前に注目校をピックアップしたが、といっても今もまだ開幕前なのだが、抽選会を終えて組み合わせカードが決まった今、改めて注目校をおさらいしておきたい。私が注目校として挙げたのは以下の高校だった

(1) 秀岳館(熊本)
優勝候補 3強の一角。今年春の選抜4強。総合力のレベルの高さ。特に打線。間違いなく優勝候補。実力がずば抜けている
(2) 履正社(大阪)
優勝候補 3強の一角。履正社は寺島、山口といった今大会注目のピッチャーを擁す。打線も長打力があり超強豪と呼ぶにふさわしい
(3) 前橋育英(群馬)
3年ぶりに夏の甲子園に帰ってきた前橋育英。決勝戦で健大高崎に競り勝っての出場は大きい。甲子園でもその粘り強い野球で勝ち進んでほしい
(4) 常葉菊川(静岡)
強打でありながら投手力も高い。非常に総合力の高いチーム。地方大会見ても、失点少なく得点多く、危なげない勝ち上がりで否が応でも注目校とせざるをえない
(5) 智辯学園(奈良)
今年春の選抜優勝校で、春夏連覇がかかる。地方大会はエース村上を擁しても失点が多く相当苦戦したが、甲子園では果たしてどうか
(6) 東邦(愛知)
今大会最注目投手、東邦のエース藤嶋。なんといってもこの藤嶋の力投と雄叫びがまた今年の甲子園も沸かせてくれると期待している
(7) 横浜(神奈川)
優勝候補 3強の一角。横浜は今大会注目の好投手 藤平と石川を擁し、また打線も厚みがあり非常にレベルの高いチーム。甲子園でも十分注目の存在

私が優勝候補として挙げているのは3校、すなわち秀岳館(熊本)、履正社(大阪)、横浜(神奈川)の3強

その他個人的に注目している4校、前橋育英(群馬)、常葉菊川(静岡)、智辯学園(奈良)、東邦(愛知)もピックアップした。常葉菊川(静岡)に関しては、友人が同校卒業生だという理由も大きい。また、前橋育英(群馬)は私が高橋光成選手(現 西武ライオンズ)が好きなので個人的に強く応援している

1・2回戦/注目カード

組み合わせカードが決まった今、1・2回戦の注目カードを挙げる

・秀岳館(熊本)- 常葉菊川(静岡)
間違いなく最注目カード優勝候補 3強の一角 秀岳館と、注目校の一つ 常葉菊川がいきなり初戦で激突する。秀岳館は今年春の選抜4強で、総合力のレベルの高さ、特に打線が強力で、甲子園常連の強豪の中においてさえ実力がずば抜けている。こんなにも秀岳館をベタ褒めしておいて、もし初戦負けるようなことがあったら皆に合わせる顔がない。しかしその初戦の相手は、静岡大会を圧倒的な強さで制した強豪 常葉菊川。今大会の常葉菊川は強打でありながら投手力も高く、非常に総合力の高いチーム。秀岳館にとっては弾みをつけたいはずの初戦に、思わぬ強豪と当たることになってしまった。乱打戦になりそうな予感もするが、両者の実力差はいかに。もう、一球一球すべてに注目したい
・出雲(島根)- 智辯学園(奈良)
注目校の一つ、智辯学園の初戦。智辯学園は今年春の選抜覇者で、春夏連覇がかかる。智辯学園は地方大会苦しみぬいて勝ち上がってきた。エース村上がどんなピッチングをするかに注目したい
・高川学園(山口)- 履正社(大阪)
優勝候補 3強の一角、履正社の初戦。好投手と破壊力打線、投打で実力がずば抜けている履正社、初戦でどんな戦いを見せてくれるのか注目したい
・東邦(愛知)- 北陸(福井)
注目校の一つ、東邦の初戦。今大会最注目投手である東邦のエース藤嶋がここで登場。気迫ある投球で相手を打ち取ったときの雄叫びを甲子園で見たい
・市尼崎(兵庫)- 八戸学院光星(青森)
1983年の夏の甲子園以来、33年ぶりの出場となる市尼崎。強豪 八戸学院光星相手に全力プレーで地元を沸かせてほしい。ちなみに尼崎はダウンタウン 松ちゃんの地元
・東北(宮城)- 横浜(神奈川)
優勝候補 3強の一角、横浜の初戦。相手は強豪 東北高校、油断すると横浜といえども初戦で落とされかねない。横浜のエース藤平がまだ本調子ではないと思うので、彼の投球に注目したい。爆発的な破壊力のある打線も期待したいが、接戦でも競り勝てる強かな横浜も見たい
・星稜(石川)- 市和歌山(和歌山)
和歌山は私の地元なので毎回応援している。智弁和歌山が好きだが、今年は市和歌山が出場。相手は名勝負の申し子 星稜高校、相手に不足なし、市和歌山頑張れ!
・花咲徳栄(埼玉)- 大曲工(秋田)
注目校として挙げてはいないものの、花咲徳栄はひそかに注目している。花咲徳栄は毎年好投手を擁していいところまで勝ち上がってくる印象がある。今大会はエース高橋昂也を中心に、守備も打線も手堅く、接戦をものにできる強かさがある。今大会も花咲徳栄には注目していきたい
・八王子(西東京)- 日南学園(宮崎)
ありんこ軍団 八王子、春夏通じて初出場の快挙。清宮擁する早稲田実業や東海大菅生ら強豪を下して甲子園の切符を掴んだ。地元 八王子は大変な賑わいを見せている。ありんこ軍団、悲願の甲子園一勝なるか
・嘉手納(沖縄)- 前橋育英(群馬)
注目校の一つ、前橋育英の初戦。相手は沖縄大会の覇者、気を抜けば前橋育英といえども初戦敗退もあり得る。この初戦は前橋育英にとっては非常に大事な一戦となるだろう。前橋育英、初戦を勝って勢いをつけられるか
・松山聖陵(愛媛)- 北海(南北海道)
なんといっても松山聖陵のエース、ナイジェリア人の父を持つ196センチの大型右腕アドゥワの投球に注目

まあ、なんといっても一回戦 最注目のカードは秀岳館(熊本)- 常葉菊川(静岡)であろう。強豪 常葉菊川が相手とはいえ、優勝候補 3強の一角である秀岳館がここで負けることは私には想像もつかない

「第98回全国高等学校野球選手権大会」は8/7に開幕する。甲子園開幕が楽しみ!

1・2回戦

Dete:2016年8月16日
――
録画後追いで開幕試合<佐久長聖(長野)- 鳴門(徳島)>~第9日(15日)第3試合<広島新庄(広島)- 富山第一(富山)>までの1・2回戦を観終わった

1回戦勝ち上がり後の2回戦抽選/注目カード

・常総学院(茨城)- 中京(岐阜)
・東邦(愛知)- 八戸学院光星(青森)
・横浜(神奈川)- 履正社(大阪)
優勝候補の2校が2回戦で激突

注目校

【優勝候補】

・秀岳館(熊本)
・履正社(大阪)

・横浜(神奈川)→2回戦で履正社に敗退

 


 

・八戸学院光星(青森)
パワーのある打線のみならず、今年の光星は足を使った機動力、積極的な犠打も絡めたコンパクト野球もプラスした総合力の高いチームに仕上がっている。打線は俊足の伊藤、強打の田城、ポイントゲッターの小林が軸。特に小林は地方大会打点10、チャンスを確実にものにする好打者。序盤相手の投手に苦戦していても柔軟に戦い方を変えてくる試合巧者ぶりも見える。不安があるとすれば投手力。エース櫻井は制球力が良いが、球速は速くない
→八戸学院光星は2回戦で東邦に敗退

・花咲徳栄(埼玉)
投打共にレベルが高く、底力を感じさせる。エースの高橋昂也は調子が悪くても悪いなりのピッチングができ、驚くほど点を取られない。チームは春から一段とスケールアップしてきたなという印象。今後の勝ち上がりに期待したい

・盛岡大付(岩手)
打撃好調。初戦では九州国際大付に打ち勝ち、2戦目では創志学園の好投手高田萌生を攻略した。2番 菅原、4番 塩谷、5番 伊藤、6番 小原と好打者が揃う。一方で失点が多く、投手陣が課題か

注目選手

・履正社(大阪)の4番 安田尚憲
スイングスピードが早く長打力のある履正社の4番打者。地方大会打点15、脅威の好打者
・中京(岐阜)の4番 今井順之助
地方大会は勝負を避けられて打率は1割台だが、確かに勝負を避けたいほどの長打力を持ったバッター。この今井が甲子園でどれだけの成績を残すのかに非常に注目している
・八戸学院光星(青森)の小林直輝
チームのポイントゲッター、チャンスにめっぽう強い。上位で溜めたランナーを小林で返すというのが八戸学院光星の得点パターン
・大曲工(秋田)の藤井黎來投手
顔がまるまるっとしていてかわいい

好投手

・智辯学園(奈良)の村上頌樹投手
球速が速いわけではないが、投球術に優れている。今年春の選抜 優勝投手
・履正社(大阪)の寺島成輝投手
ストレートの球速は他投手に比べて一回り速く、それでいて制球力も良く、非常に完成度の高い投手。なかなか打ち崩すことは難しいだろう
・横浜(神奈川)の藤平投手
キレのあるストレートが持ち味の本格派左腕
・東邦(愛知)の藤嶋健人投手
緩い変化球を効果的に使う。制球力の良さが持ち味
・花咲徳栄(埼玉)の高橋昂也投手
調子が悪くても、何回も先頭打者を出しても、結果的に得点を許さない粘り強い投手。ストレートの球速も140km後半と早く、キレもある。ここぞというときに三振がとれる。思った以上の好投手という印象。これほどの好投手を擁する花咲徳栄の今後の勝ち上がりに注目したい
・作新学院(栃木)の今井達也投手
150kmのストレートが特徴の左腕
・木更津総合(千葉)の早川隆久投手
今大会トップクラスの実力を持つ左腕。スピードボールを持っているわけではないが、制球力、投球術は一級品
・創志学園(岡山)の高田萌生投手
150km台の速球と曲がりの大きい変化球が持ち味の豪腕

名勝負

・中越(新潟) – 富山第一(富山)
0-0で迎えた8回裏 2アウト満塁、富山第一の攻撃。試合も終盤にさしかかり一点の重みが増す中、センターに抜けてもおかしくないライナー性の当たりをピッチャーが取った超ファインプレーのシーン。そして9回までノーヒットだっただけに、9回裏の連打で中越がサヨナラ負けした時の中越の投手今村の悔し涙が印象的だった

・東邦(愛知)- 八戸学院光星(青森)
5-9で迎えた9回裏、5点を取って逆転サヨナラ勝ちした東邦、その信じられない展開に鳥肌が立った。近年まれに見る劇的試合だった

感想

今大会は好投手が多いという印象だが、それ以上によく打つチームが多いと思った。私の高校時代の地元である茨城の常総学院や実家がある和歌山の市和歌山が初戦突破して嬉しい。打撃面で印象に残ったチームは、九州国際大に打ち勝った盛岡大付(岩手)、常総学院(茨城)、秀岳館(熊本)といったところ。総合力が高く、底力があると感じたのは花咲徳栄(埼玉)、常総学院(茨城)、秀岳館(熊本)の3校

市和歌山のバントが上手い。何度も確実にバントを決める。一ヶ月間、バッティング練習をせずにバント練習だけをしてきたのが甲子園で生かされている

私が優勝候補として挙げていた3校、秀岳館(熊本)、履正社(大阪)、横浜(神奈川)は、横浜のみ2回戦敗退となった

個人的に注目していた4校、前橋育英(群馬)、常葉菊川(静岡)、智辯学園(奈良)、東邦(愛知)は、東邦のみが3回戦進出となった

履正社(大阪)のエース寺島は今大会注目投手だが、その前評判どおりの初戦のピッチングだった。2回戦では優勝候補同士の対戦 横浜(神奈川)- 履正社(大阪)が早くも実現した。寺島がしっかり相手を抑え、見事に横浜を下した。履正社が優勝に向けての不安材料は打線か

私が優勝候補として挙げている秀岳館(熊本)は、初戦で超強豪 常葉菊川(静岡)と対戦したが、強力打線の片鱗を見せてくれた。ノーステップ打法などは非常に魅力がある。秀岳館の鍛冶舎監督は不安があるとすれば投手陣だと語っていたが、確かに抜きんで好投手と呼べる投手は秀岳館にはいない。春の選抜でエースだった有村は調子が悪く、先発として使うには勇気がいる。秀岳館の勝ち上がりに注目していきたい

2回戦 東邦(愛知)- 八戸学院光星(青森)の試合は、東邦が9回裏に一挙5点を取って逆転サヨナラ勝ちした。この試合は球史に残る劇的試合となった

ベスト16(3回戦)カード

・嘉手納(沖縄)- 明徳義塾(高知)
・秀岳館(熊本)- いなべ総合学園(三重)
優勝候補 秀岳館。いなべ総合学園相手に、実力の差を見せつけてほしい
・盛岡大付(岩手)- 鳴門(徳島)
・常総学院(茨城)- 履正社(大阪)
最注目カード。常総学院は総合力が高く、投打戦術共に非常にレベルが高い。決勝戦でこのカードを観たかった。履正社は横浜に続き、超強豪相手との連戦が続く
・東邦(愛知)- 聖光学院(福島)
・花咲徳栄(埼玉)- 作新学院(栃木)
激戦関東地区の実力校同士、また隣県対決となる。大会屈指の両エースを擁す二校の激突。これまた注目のカード
・木更津総合(千葉)- 広島新庄(広島)
・日南学園(宮崎)- 北海(南北海道)

ベスト16(3回戦)

Dete:2016年8月20日
――
録画後追いでベスト16(3回戦)までを観終わった。リアルタイムでは今日準決勝が行われているが、3回戦までしか結果は知らないので3回戦までの試合について書いていく

ベスト16(3回戦)結果

・嘉手納(沖縄)5-13 明徳義塾(高知)
まさかの試合展開、明徳義塾が大量得点で嘉手納を破った。打撃力は嘉手納のほうがあると思っていたので意外だった。また明徳義塾の試合巧者ぶりも見えた試合だった。嘉手納の投手陣はイマイチ振るわなかった
・秀岳館(熊本)6-1 いなべ総合学園(三重)
優勝候補 秀岳館。意外にも中盤まで競った試合展開になった。早めの継投でどんどんピッチャーをつぎ込んでいくスタイルで、秀岳館はいなべ総合学園を1点に抑えた。秀岳館は1投手が長いイニングを投げるわけではないので、投手陣の力は温存されているかと思われる。準々決勝が楽しみ
・盛岡大付(岩手)9-11 鳴門(徳島)
鳴門のエース河野竜生投手、なかなかの好投手。ここぞというときのストレートが素晴らしい。盛岡大付は大会通じて強打だったが失点が多いのが敗退の原因か。投手陣みな高めストレートの失投が多すぎる
・常総学院(茨城)7-4 履正社(大阪)
最注目カード。良い勝負になると思っていたが、まさか履正社が負けるとまでは思っていなかった。2-0と常総学院2点リードで迎えた2回表 常総学院の攻撃、1アウト1・2塁。このピンチでマウンドに上がった履正社のエース寺島と、ここまで8打数4安打 打点5と今大会好調の常総学院 有村恒汰との対戦は見ごたえがあった。序盤とはいえ、この場面で有村が寺島から2点タイムリー3ベースヒットを打ったのは大きかった。/6-1と常総学院リードの5回表 常総学院の攻撃、1アウト2・3塁、カウント2ボール2ストライク。履正社のエース寺島相手に、この場面でのスクイズには脱帽した。2ストライクという状況の中、また履正社もスクイズを警戒していた中で、スクイズのサインを出した監督の采配、常総学院の点の取り方とその戦術は見事なものだった。履正社の寺島投手は今大会ナンバー1と呼ばれるピッチャー、そういった好投手相手にいかに点を取っていくか、ここに学ぶべきものがあった。この戦術にはまさに脱帽
・東邦(愛知)2-5 聖光学院(福島)
聖光学院は優秀な投手陣が多く、この試合で1投手が完投したことで他の投手陣の力は温存されたまま準々決勝を迎えることになる。また打線も試合を重ねるごとに上がっている印象がある。準々決勝では良い試合を見せてくれるだろう
・花咲徳栄(埼玉)2-6 作新学院(栃木)
作新学院のエース今井の投球を改めて観てみたが、ストレート変化球のキレが良く、その上制球力もあるのでなかなか打ち崩すことは難しいと感じた。加えて強打の打線もあり、作新学院は他の高校にとっても脅威の存在になるだろう。連戦での疲れを見せず、今井が良い状態をキープできれば作新学院は決勝まで行けるだろう。一方で花咲徳栄はエース高橋を先発ではなくリリーフとして使ったが、結果として高橋が登板するまでの序盤に作新学院にビッグイニングを作られ、これが最大の敗因になった。5点も取られてからピッチャーを変えるのでは遅い。ピッチャー交代のタイミングは難しいが、この点においては秀岳館の鍛冶舎監督の采配に学ぶべきものがある
・木更津総合(千葉)2-0 広島新庄(広島)
なんといってもエース早川の2安打完封という素晴らしいピッチングに尽きる。早川は甲子園優勝投手にふさわしい投手。残念なのは木更津総合の打線が貧弱なこと。木更津総合は守りも固いし、唯一打線さえもっと良ければ、エース早川を持ってして甲子園優勝できるのに
・日南学園(宮崎)1-4 北海(南北海道)
0-0の1回表1アウト1塁、日南学園の攻撃。ワイルドピッチでボールが前にこぼれたが、キャッチャーがボールを探しにフレームアウトしたシーンが面白かった

感想

優勝候補として挙げていた秀岳館(熊本)と履正社(大阪)のうち、履正社が常総学院(茨城)に3回戦敗退という結果になった。寺島という非常に完成された好投手が大会を去ることになった

盛岡大付(岩手)が鳴門(徳島)に負けたのは意外だった。盛岡大付はこの試合でも失点が多かった

準々決勝 カード

・常総学院(茨城)- 秀岳館(熊本)
準々決勝 最注目カード。優勝候補 履正社を破った常総学院が準々決勝で対決するのは、これまた優勝候補の秀岳館。両者にとってもこの試合は優勝への最大の山場となる。総合力の非常に高い両者の激突、接戦の好ゲームになるのか、はたまた極端に一方的な試合になるのか。打線はお互い文句なし、戦術は常総学院が勝るか、投手力は前回履正社戦で熱投した常総学院のエース鈴木の疲れぐあいはどうかというところ、反対に秀岳館は1投手が長いイニングを投げることなく勝ち上がってきているので投手陣の力は温存されている。常総学院のエース鈴木のストレートやインコース攻めを秀岳館の強打の右打者が攻略できるかという点に注目していきたい。私は秀岳館を優勝候補に挙げてこれまで応援してきたので、勝つのは秀岳館だと予想しているが、地元の茨城を応援したい気持ちもある。この一戦は非常に楽しみ
・鳴門(徳島)- 明徳義塾(高知)
・北海(南北海道)- 聖光学院(福島)
・作新学院(栃木)- 木更津総合(千葉)
準々決勝 注目の一戦。作新学院のエース今井と、木更津総合のエース早川の好投手同士の投げ合いがここで実現する。ロースコアの展開を予想するが、早川投手がいくら相手を抑えようとも、貧打の木更津総合打線が今井投手相手に点を取らなければ木更津総合は勝つことはできない。木更津総合打線にも注目して観ていきたい

準々決勝

Dete:2016年8月20日
――
準々決勝が行われた18日、私の地域では雷と大雨の影響で停電してしまったことで、録画中だった準々決勝の録画分がすべて消えてなくなってしまい、試合を観ることができなくなった。自然のこととはいえ、準々決勝が観れなかったのは悲しかった。熱闘甲子園のダイジェストで試合結果を確認した

準々決勝 結果

・常総学院(茨城)1-4 秀岳館(熊本)
準々決勝 最注目カード
・鳴門(徳島)0-3 明徳義塾(高知)
・北海(南北海道)7-3 聖光学院(福島)
・作新学院(栃木)3-1 木更津総合(千葉)
準々決勝 注目の一戦

感想

優勝候補 秀岳館(熊本)が常総学院(茨城)を4-1で下してベスト4進出を果たした。ダイジェストで観たので試合の詳細は分からないが、好調の常総学院 有村と秀岳館のピッチャー陣の対決が観たかった。秀岳館は最大の山場を乗り越えた

明徳義塾強い! 今大会好調の鳴門に完封勝利。明徳義塾の強さの理由が正直掴めていないが、次の準決勝 作新学院戦が楽しみ

北海(南北海道)が聖光学院(福島)に勝ったのは意外だった。北海高校、まさに快進撃! ベスト4進出!

作新学院のエース今井が粘り強くよく投げた。相手投手の早川から3点取れたのは上出来だったが、それ以上に今井が1失点で完投したのが大きい

準決勝 カード

・作新学院(栃木)- 明徳義塾(高知)
どちらもベスト4進出にふさわしい勝ち方をしてきた強豪同士。作新学院のエース今井がどこまで強打の明徳義塾打線を抑えられるか。一方で作新学院打線は明徳義塾投手陣をどう打ち崩していくのか。この対決も非常に楽しみ
・北海(南北海道)- 秀岳館(熊本)
優勝候補 秀岳館が迎える準決勝。相手はエース大西を中心に勝ち上がってきた快進撃の北海。秀岳館は決勝向けて弾みをつける試合にしたい

準決勝

Dete:2016年8月21日
――
明日の決勝戦を迎える前に、録画後追いで準決勝を観終わり追いつくことができた

準決勝 結果

・作新学院(栃木)10-2 明徳義塾(高知)
序盤に作新学院が5点をリードし、試合を優位に進めた。エース今井は5回で降板し、明日の決勝戦に向けて力を温存した
・北海(南北海道)4-3 秀岳館(熊本)
優勝候補 秀岳館が迎える準決勝。まさかここで負けるとは思わなかった。信じられない、非常に残念。ここにきて守備が浮足立ち、ミスを連発したのが痛かった。1回にノーアウト3塁というチャンスを作りながらも1点も取れなかったことで相手に流れがいってしまった。3回の3点目は防げただけに、あの暴投での失点は痛かった。終盤に1点差まで追い上げたところは秀岳館の底力を見た気がした。9回の秀岳館の最後の攻撃の場面、キャプテンの九鬼が「こんなところで負けてたまるか」と叫んでいた。日本一を自負して臨んだ今大会、優勝だけを目指して乗り込んできた秀岳館、本当に強いチームだっただけに、準決勝での敗退は選手皆が悔しがっていた。負けたときは選手のほとんどが泣いていた。そうした選手たちをキャプテンの九鬼が抱きしめていたのが印象的だった。プロ注目の九鬼の今後の活躍にも期待したい。/一方で北海は毎試合残塁が多いのが特徴で、これはチャンスを生かせずということも言えるが、他方でそれだけチャンスを作っているという見方もできる。超重量打線相手にまさに粘り勝ちした、素晴らしい試合だった

感想

結局、決勝に残ったのは予想だにしていなかった2校、作新学院(栃木)と北海(南北海道)となった。作新学院については試合を見る限り、絶対的エースがいて打線が活発で守備も良しと、決勝に残るにふさわしい実力をもっていると感じた。一方で北海についてはまったく注目をしていなくて、本当に意外という一言に尽きる。しかし毎試合残塁が多いというデータが示す通り、毎試合チャンスを作っていてそれを存分に生かしきれずともここまで勝ち上がってきているというのは実力のある証拠。そしてエース大西健斗がピンチの場面を作りながらも粘り強く投げているのも大きい

優勝候補といわれた秀岳館や履正社が敗退していく予想外のトーナメント結果の中、決勝戦は今日21日に行われる

決勝 カード

・作新学院(栃木)- 北海(南北海道)
作新学院のエース今井と、北海のエース大西の投げ合いが注目される。毎試合チャンスの場面を数多く作っている北海打線が、好投手今井相手にどれだけ攻めこめるかに注目したい。また、連投というなかで、大西投手の調子はどうか。大西投手が少しでも調子を落とせば、強打の作新学院打線に捕まってしまう

決勝

Dete:2016年8月26日
――

決勝 結果

・作新学院(栃木)7-1 北海(南北海道)
作新学院の優勝。作新学院の投打がかみ合って北海を寄せつけない戦いぶりだった。作新学院のエース今井の力投もさることながら、鈴木萌斗選手の活躍、特に走塁が光った

感想

『第98回全国高等学校野球選手権大会』は作新学院(栃木)の優勝で幕を閉じた。大会前に優勝候補と言われていた履正社(大阪)、横浜(神奈川)、秀岳館(熊本)いずれの学校も決勝まで進めなかった。フタを開けてみれば作新学院は確かに強く、エース今井がいて、それに加えて攻守もレベルが高かった

『高校日本代表 U-18アジア選手権』が8月30日(火)~9月4日(日)の期間中に開催される。これも楽しみにしたい。このU-18 高校日本代表には履正社の寺島投手や秀岳館の九鬼捕手が選出されている。もちろん甲子園優勝投手である作新学院の今井投手もだ。ただ、履正社(大阪)の4番 安田尚憲選手や清宮幸太郎選手が選出されていなかったことには少し驚いた


情想 目次

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